きらきらのてっぺん

たとえいまはふたしかなものでも

Love-tuneとわたしの2017年、夏。

Love-tuneというグループの、アイドル性を肌で感じられたコンサートだった。わたしが思っていた以上に、彼らはアイドルだった。

 
~君たちが~KING'S TREASURE~ Love-tune単独公演。

幕が開いたその奥は、キラキラと輝くアイドルの世界だった。わたしはてっきり、最初はバンドで始まると思っていた。実際、2年半ほど前にバンドスタイルを披露した公演、ガムシャラJ's party Vol.8,9はそうだった。最初にお客さんをバンドで盛り上げてしまえば勢いがついて、それこそ「最高の滑り出し」となる。だが彼らはそれをしなかった。マンションのようなセットに立って、メンバーカラーの衣装を着てSMAPさんの「Amazing Discovery」、そんな王道アイドルソングを歌う。メンバーカラーに光るライト。これぞジャニーズ、そんな曲調の中に確かに感じるメッセージ性のある歌詞。「未来は最高 さぁWakeUp!」そのまま流れるように「Hey summer honney!」、そしてLove-tuneとしてはおなじみにもなった「MUCHU-DE 恋してる」に続いていく。アイドルとしてかんぺきだった、さぁこれからキラキラした夢のような夏のひとときが始まる予感を存分に感じさせるこの最初の流れが、突然に、そして最高のタイミングでぶったぎられる。

ここで「CALL」だ。本人たちも「この曲はパワーを使う」と言うほどにエネルギッシュでパワフルで、だからこそこの場所にこの曲が悠然と置かれるセットリストは粗暴であり正しい。なぜならここは、ただの王道アイドルのコンサートではないからだ。曲前に真田くんと美勇人くんが背中合わせで支えあってギターとベースを構えるそのシルエットだけでなぜにこんなに興奮するんだろう!そこから始まる演奏、顕嵐くんの「Every body,meke some noise!」の声に上がる歓声、突き上げられるペンライトの中でアクロバットと共に繰り出される「oh,my god!」瞬く間にLove-tuneの渦の中だ。本当にこの曲はいい意味で場の空気を攫っていく、強い曲だ。Love-tuneでないと、扱いきれない曲だと思う。特に現場で聴くCALLの熱には毎回圧倒されるとともに、見る度に新しい楽しさを発見させられる。続く「T.W.L.」ではお客さんに歌わせる場面もありつつ、きっとこの曲は誰しもが諸星くんの曲だと思っただろう。渾身でサックスソロを吹いてからの大サビソロはかっこよすぎる。「届いてくれたよなぁぁ?!」と叫ぶそんな気持ち、届いてないわけがないよ。そして息つく間もなく「Revolution」。ここで忘れてはいけないのはタオルの存在。初日は誰もタオルなんて持っていなかった。いやそれも当たり前であり、グループ名すら印字されていないその1600円のタオルは、いったいそれまでに何枚売れていたんだろう。わたしも例に違わず持ってるわけも購入の視野にだって入れてなかったものの、呆気なく次の日にはそれを購入した。なぜなら、Love-tuneと一緒に全力で楽しみたかったからだ!そして同じように楽しみたい人たちがタオルを次々購入し、ついには売り切れ状態にすることができた。これは誇れることだと思うし、そう誘導したLove-tuneは賢いと思った。「Love-tuneの一声でグッズが売れた」という事実が残ったことは、それこそ美勇人くんの言葉を借りれば「お金が回っている」ということで、タオルという自分たちのグッズだけではない部分でも証明ができたことはそれこそ次につながる一歩になると思った。というかね、ジャニオタになってライブハウスでタオルを回すことがあるなんて思ってなかったよわたしは・・・。

 

挨拶を挟んで「make it」。クリエでは曖昧だった歌詞がスクリーンに表示されることで、真田くんが伝えたい言葉がダイレクトにしみ込んできて痛いくらい。汗だくになりながら、おニューのまっしろいジャズマスターを弾いて歌う安井くんの姿は、2年前には想像もつかなかったよ。そして事前に予告もされていた「罪と夏」がここでビートくんの紹介と共に始まる。(・・・余談だが、ビートくんとはここでサヨナラとなる。もう少し終盤で煽りに登場してくれてもよかったのかなぁと思いつつ、このオリジナルキャラが喋って煽る、という発想は色んなライブ映像を見て勉強しているなと感じた。メンバーが分担して作り上げたというのも高ポイント)罪と夏では、巨大な風船を客席の頭上に飛ばす。これもきっと、メンバーがやりたかったんだろうなと思うととにかく微笑ましい。さてペンライトを縦に振り、ただ盛り上がっていたその時間も長妻くんと空男によって壊される。圧倒的なかっこよさと何かが起きるその核心。少しずつ上がっていく幕の奥にいたのは、左手で逆手にヘッドホンを持ち、サングラスをかけた安井くん・・・いや、DJ YASUIだった。。。そう始まるは突然のDJタイムLove-tune DJ Remixと称して今まで披露してきた曲を安井くんがDJで流し、ほかのメンバーが躍る。頭上では回るミラーボール。EXシアターは、ダンスフロアとなった。なんだこれ、なんだこれ!そう思いながらも楽しくてかっこよくて、また新しい試みを見せてきたことに驚いた。バンド?それだけじゃない。音楽はもっと幅広く楽しめるんだと、見せつけられているようだった。それにプラスして光の演出にもこだわっていて、安井くんが手をかざす箇所のライトが順に照らされていったり、回るミラーボールを強調させるように薄暗くなったりと雰囲気もがらりと変わった。すごい。そんな言葉を言う間もなく次に始まるのは、4人の思い出の曲。「TakeOver×FOREVER」。おととしの、まだ名前もなかった4人でDREAMBOYSに出演した際に、どうにか爪痕を残そうと披露したその曲を、7人で披露した。ああこれすらも、と思った。4人時代にやった曲を少しずつ、7人で披露していく。ふぁいあび、へぶんり、きっす魂、ぱりまに・・・まさかTO×FEまで披露してくれるなんて。始まった瞬間は、4人にとってあまりにも大事な曲だったから一瞬戸惑った。けれどちゃんと、着実にブラッシュアップされた上での7人での焼き増しだった。4人で作ったこのLove-tuneという道を、大切にしながら突き進んでいく。そんな姿を象徴するような安井くんと顕嵐くんを上に乗せたフォーメーションは最高にかっこよくて、最高に強かった。最後のVSスタイルになるところはそのまま(メンバーは変わっていたけど)なのもよかったなぁ。ところどころにちりばめられる「これぞジャニーズ」にキュンとするよね。。クリエに引き続いた流れとなった「Otherside」→「SEVEN COLORS」もLove-tuneらしい。ペンライト演出があったのもここ。七色ペンライト・七人組・セブンカラーズ・・・とちなんでいるのもいじらしい。諸星くんが「オレンジがないんだ・・・」としょげれば「グループ名のロゴはオレンジだから!」と励ませるのは、最高に可愛いなぁと思ったしファンの心象を代弁してくれたと思う。いつかオレンジも含めた多色展開のペンライト出そうね。そしてMC。MCはさすがの落ち着きの安井くんを中心に告知だったりと安定感のある、けれど笑うところは笑わせられるおしゃべり。(美勇人くんのお金の話は少し危うかったけど。笑)何より、当たり前かもしれないけれど聞いていて不快になることが全くなかった。当たり前のようでそうでもないことだと思っていて、人を落として笑いを取ることだったり、あからさまな仲良しアピールだったりのない、メンバー感の平和な空気がLove-tuneのひとつの強みだなぁと改めて感じた。

 

MC明けは「Love Wonderland」萩谷くんの作ったかわいらしい振付もさながらに、それをがんばって一生懸命教える萩谷くんが尚可愛い曲。みんなで一緒に楽しめるし、スタンドマイクをみゅうたろう→さなもろ→らんれおの間から出てくる萩谷くん、という需要を理解したわちゃわちゃも楽しめる。わちゃわちゃの雰囲気も曲調さながらに明るすぎない爽やかさがあるところが、くどくうるさくなくて良い。個人的にはみゅうたろうのパートで、美勇人くんから手を出してみゅうたろうポーズを披露してくれたことにかなり驚いたと同時にかなりかなり嬉しかった!ほんっとにステージ上ではあまりやらないから。。同じグループになったんだし、そうやってもっとコンビとしても売り込んでいけたらいいなぁ。自分が背を向けることになってもわかりやすいようにとお客さんと同じ方向を向く諸星くんや、鏡のように手を動かしてくれる顕嵐くんや、「できてるよ!」の声にここでも優しくされてあったかい空気が流れるのがとっても幸せだった。最後はメンバーの掛け声で終わるのも、まさにアイドルのそれで良い。そして続くのは、待ち望んでいたと言っても過言ではないユニット曲。さなみゅの「BOMB」には安定感があって、千賀くんが観に来てくれた時にふたりで千賀くんを煽っていたのが最高に痺れた。次ぐ「GUTS!」はコントも織り交ぜつつEXシアターを走り回って盛り上げた。何よりはぎもろれおの笑顔が最高に可愛い。満を持して登場するやすあらの「My girl」これはずるい。ふたりの甘い歌声とクールなラップ、切ない表情に会場の空気は完全に持っていかれる。そんな中で始まるのが「Tell me why」なのがまさにわかってる!と膝を打つほどの流れ。これはきっと会場中が自担のそれぞれ違った表現の仕方にやられていただろう。わたしもそう、安井くんの「今すぐにあいたい・・・」と伸ばし引かれる手と閉じられる瞼に完全に魅了された。たぶんここで、全員自担に惚れ直してぽーっと・・・してもいられない。「僕らのこたえ~Here we go~」、バックバンドについていたこの曲をまさか躍ってくれるなんて!安井くんの「俺らの時代だ!!!!」の煽りに最初からぶちあがる・・・その後の歌詞がまるで自分たちのことのように沁みて、「このままじゃ終われない」と彼らの叫びを聞いているような気分になる。そのまま「FinallyOver」、定番となった「NOWAYOUT」へ続いていく。この曲ではペンライトすら置いて手の振りとクラップで盛り上がる、まさにバンドらしい歌だ。終わった後の顕嵐くんの言葉が印象的だった。「こういうのもたまには俺はやりたいなって思う。俺は、そう思う」そう言った顕嵐くんはきっと、いろんな意見のファンがいることをわかっているんだろうな。

 

いつの間にか最後の曲。暗いステージ上でひとり、スポットライトに照らされて安井くんは言った。

「俺たちは普通のバンドマンじゃできない、普通のアイドルじゃできないところへ行こうとしています。みんなとなら、行けるって確信しています!これからも、ついてきてください」

わたしはこの挨拶があったオーラスは正直ここから泣き通しである。始まる「夕闇トレイン」のイントロ。この曲にはソロパートはたくさんあるけれど、安井くんには珍しく最後の最後の「サヨナラ」のみ(そこすらもしかしたらソロじゃないかもしれない)で、あとはハモリに徹している。けれどみんなの真ん中に立って、誰かと目を合わせれば嬉しそうに笑って、幸せそうにそこにいたその姿がわたしの胸に残って離れない。後奏が流れる中、一度伏せた目を上げてまっすぐとこちらを見る安井くんの強いひとみが好きだった。いっぱいに息を吸い込んでから吐かれる「ありがとう!!!!」の強さに身を委ねた。そうして本編が終わっていったけれど、Love-tuneは最後まで気なんてひとつも抜いてなかった。

 

暗転、のちに始まるのは「Love-tune summer vacation」と題して、バンド合宿のときの写真がスライドで流れる。BGMはマイラビ、なんてエモいんでしょう!砂にLove-tuneのロゴを書いてその前で全員で撮ってる写真が、プライベートの写真だなんて信じられる?いくら仕事の仲間との合宿とはいえ、スタッフさんのいるわけでもない、カメラが回っているわけでもないプライベート空間で、そんな写真を自分たちでセルフで撮る彼らのアイドル力の高さに脱帽する。そんなの、最高に決まってるよなぁみんな?・・・でもそれで終わらない。

「I Scream Night」のイントロと共に、安井くんがひとりで出てくる。照れくさそうな、嬉しそうな顔をして。夏の終わりを全身で表現するような少し切なくもまぶしいオーラをまとって。なんてことだ、これはずるい!顕嵐くんが次ぐ、そしてはぎみゅ、さなもろれお・・・みんなとびきりの笑顔で楽しそうに出てくることがどうしてこんなに涙を誘うんだろう?この曲の持つ明るく切ない雰囲気も相まって、キュウキュウに胸が苦しい。「俺たちと夏の思い出作りたいか!」の煽りに乗せられるようにして跳ねる。手を振り上げる。ステージ上ではくっついたり笑いあったりしながら、同じように楽しそうに跳ねるメンバー。それは水の弾けるように爽やかで、終わってしまうこのLove-tuneとみんなでの思い出がよりいっそうきらきらと輝くようだった。

曲終わりに、全員のひとことずつの挨拶がある。ここでも個性が光っていて、長妻くんが放つ予測不能なひとことに、真田くんと諸星くんが必ずかぶせて大きな笑顔にする。萩谷くんがテンションが上がりすぎてパギヤになれば、次ぐ顕嵐くんが「・・・はい、」と必ず一呼吸置いてしゃべるマイペースさを見せる。この雑多で優しい雰囲気こそがLove-tuneだと感じた。ラストは安井くんが締める。

Love-tuneという名前は、いい名前をもらったなと思います。みんなの愛と!俺たちの音楽で!上に向かってこれからも突っ走っていきましょう!」

わたしたちが注ぐ愛に対して、全力で返してくれるLove-tuneは名前の通り愛にあふれたグループだ。「ジャニーズイチ、ライブのうまいグループになりたい」そう言う彼らはわたしたちファンに対して絶大な信頼を持ってくれているからこそだろう。思えば今回のコンサートも、歌ったり踊ったり声を出したり跳ねたりペンライトの色を変えたりタオルを振ったり風船を転がしたりペンライトを置いたり・・・色んなことをしたけれど、そのどれもが「やらされてる感」がなかったのは、Love-tuneが盛り上げ上手の気遣い上手だからなんだろうな。そうやって、双方に上手くなり立てていることが、嬉しくて気持ちいい。Zeppにて決まった単独コンサートも「ほんとにみんなの声のおかげ!」としきりに言ってくれたけれど、それは確実に本人たちのあたたかさと向上心があるからこそだと思った。

「俺たちと、みんなで!Love-tune!」今はそこで銀テープは出ないけれど、「いつか本物降らせるから」って何年か前に安井くんが約束してくれたの、覚えてるよ。あの時叫んだ「ジャニーズJr.!」が今ではグループ名になった。それがどれだけ嬉しいことか。

 

オーラスのWアンコールでは「自分のために」を即興で披露してくれた。その場でチョイスして披露できるのが、バンドってかっこいい。EXシアターにいる全員が全力を出し切って、最後にもう一度名前を呼んで終わりにする、ということに。「みんな声出せる?俺らもマイク置こう!」とマイクを置いて、全員で手をつなぐ。安井くんが周りに目線をゆっくりと動かす。見渡す。そして何度かまばたきをしてぐっと唇に力を入れた。・・・ああ、安井くんってどうして周りを見渡すだけで涙を流させるんだろう?大きな黒目を揺らすようにうるんだ瞳はそれでも涙をこぼすことなく、大きく息を吸ってひと呼吸置いて、それから「俺たちとみんなでー!」と少し枯れた声で叫んだ。わたしも、周りも泣いていた。安井くんのあんな表情、わたしは初めて見た。いとおしそうで幸せそうで、そして彼がそんな表情をすることでこんなにもたくさんの人の心が動かせる。安井くんはどうしたってスーパーアイドルだった。ここまでいろいろなことがあって、たくさん努力してきた人だからこそ、できる表情だった。ステージ上では泣かない、そう決めている安井くんだから、きっとこんなこと書かれたら恥ずかしいだろうけど。それでも、わたしはどうしてもそんな表情を心に留めておきたくて(安井くん風に言うと「心のアルバムにしまっておきたくて」)、少しだけ筆を取らせてね。そんな姿も、最高にカッコよかったです。

 

今までは「ついてきてね」と言っても、まだ不確定な未来へ向けられた言葉だった。でも今回のメンバーの言葉を聞いていると、もう不確定じゃないのがヒシヒシと伝わってきた。みんなが話しているのは、今現在の延長線上にある未来の話だ。それは夢や理想じゃなくて、現実として叶えたいこと。10月の単独コンサートが決まったことと、今回のEXシアターでのファンの盛り上がりを見て、おそらく彼らの自信へとダイレクトにつながったのではないかと思う。2年目でも止まる気なんてさらさらないLove-tuneは、このままの勢いで妥協することなく着実に未来へと突き進んでいる。Jr.祭りからしきりに言っている「未来に連れて行ってやるよ」、この未来はきっと、"今″から続いている未来だ。彼らはきっとどこまでもアイドルで、それでいて革新的に今までの型に嵌らない位置を目指していくんだろう。そう彼ら自身も、ファンにも思わせることのできたコンサートだった。そして、一緒に未来を叶えようとしてくれる。だからわたしたちも、全力で応えたいしそう思わせるだけの希望がLove-tuneにはあった。

さてまずは・・・10月の単独コンサートも、楽しみだよなぁみんな!?そうだーー!!!!