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きらきらのてっぺん

たとえいまはふたしかなものでも

アフタートークショーで見た、安井くんの好きなところ

オフィス3○○『鯨よ!私の手に乗れ』

三婆で共演した渡辺えりさんが作・演出・振付まで務める舞台。そんな舞台のアフタートークショーのゲストに、ジャニーズJr.である安井謙太郎くんは一人で呼ばれた。

 

舞台の感想は語り始めると長くなるけれど、今回のブログの趣旨とは離れてしまうので簡潔に。いい意味で何でもアリの演劇だった。舞台というよりも演劇。えりさんの見たもの感じたことをぎゅっと詰め込み表現したようなそんな作品。歌やダンス、次々と変わるシーンが目まぐるしくもあり楽しい。「認知症について描きたかった。だけど今までシュールな感じで演ってきた私が突然真面目な舞台を作ってもおかしいでしょう?(笑)」そのえりさんの言葉通りの、どこかアングラでシュールで、でも胸に突き刺さるような良い舞台だった。いやー全く簡潔じゃないなこれ。本題へ戻ります。

 

そんな、普段とは全く違う空間に、安井くんはふいに現れて、そして溶け込んだんだ。200席あまりの小さな会場。安井くんのご両親よりもきっと上の世代な客層。

舞台が終わってカーテンコールの後、えりさんの口からそれは発表された。

『この後はアフタートークショーがあります。今日はね、安井謙太郎さんが……三婆で共演した、彼がね、サプライズゲストとして来てくださっています』

このえりさんの言葉の時に、感動した点が2つあった。ひとつは、安井謙太郎の名前が出た時に情報を見て期待と不安を入り交えていたであろう安井くんのファンが、誰ひとり声を上げなかったこと。当たり前だけれど実はとても大切なことだから、こうやって外部の舞台でしっかりとマナーを守れているファンでよかった。

それからもうひとつは、安井謙太郎の名前には引っかからなかった会場が、「三婆で共演した〜」の言葉の後に口々に『あぁ〜!』と反応してくれたこと。三婆の辰夫と、これから出て来る安井謙太郎という青年が会場内のご年配の方々の中で繋がる。これは、安井くんが確実に三婆という舞台を通して爪痕を残してきた証拠だった。そもそもこの場に呼ばれること自体、異例のことだろう。急なオファーだったらしい*1けれど、ジャニーズに全く関係のない舞台のアフタートークショーに現れるジャニーズJr.は前代未聞なんじゃないかな。しかもトークのお相手は大女優渡辺えりさん。わたしは正直、始まる前から涙目になっていた。ああ、本当にそんなことがあるのだろうか?なんて考えていたら、3分ほどの休憩の後にパッとライトアップされた舞台。中央に用意された2つのテーブルとイス、ストロー付きのペットボトル。登場したえりさんに浴びせられる拍手に続くように、安井くんはシアタートラムの舞台に現れた。

 

瞬間、それは異質だった。安井くんの髪色は以前よりもだいぶ明るい茶髪で、黒縁メガネ。真っ黒なライダースに真っ黒なパーカー、その大きめのフードを首元に出して、下は黒い細身のパンツで膝がぱっくりとダメージが入って丸見えになっている。そんな黒ずくめの中、アクセントに大きめのスタッズ付きの白いスニーカー。安井くんらしい服装で、所謂『今時の若者』感満載の格好。すごくかっこよくてかわいくてえっちだけれど(主観)、安井くんがここにいることへの違和感がすごい。なんて、そんなことを思ったのは一瞬だけだったのだけれど。

ぺこぺこ会釈を繰り返しながら笑顔で出てきた安井くんは、客席の方に体を向けながら「はじめましてー。ジャニーズ事務所から来ました、安井謙太郎です!」そうやってにこやかに、爽やかに挨拶をするものだから、ちゃらついたお兄さんから一気に穏やかなお兄さんへ印象が早変わり。もうそこは、安井くんにとって異質な空間ではなくなった。えりさんからの紹介代わりのトークが続く。

(以下、えりさん『』安井くん「」として表記させていただきます)

『なんて言うんだっけ?らぶちゅーん?』

「らぶとぅーんです!あ、僕ジャニーズでLove-tuneていうグループで活動させてもらってるんですけどね(お客さんへ)」

『ああはいはい!とぅーんってどういう意味なの?』

「旋律って意味ですね、あの音楽の」

『なるほどね〜』

「愛の旋律、って意味です!」

『いい名前じゃない!ほら、私見たわよ。YouTubeで、いろいろ』

「あっほんとですか?(YouTubeに少しだけ戸惑う)」

『(三婆を)演っている時は知らなかったから、若手の俳優さんかと思ってたけど、あなた歌も踊りも上手いのね!』

「あはは!ありがとうございます!」

 女優・渡辺えりが、Love-tuneを認識し、YouTubeでいけない動画を観て(笑)、そこで初めて認識したアイドルとしての安井謙太郎を純粋に褒めて下さっていた。それはひどく純粋に嬉しいことだった。だって、安井くんの本業はやっぱりアイドルだから。どこで何を評価されても、やっぱりアイドルとしての安井くんを褒めていただけることが1番嬉しい。だから今回、えりさんと共演したことがアイドルの安井くんにとってもプラスになったということ。Love-tuneという名前を覚えてくださったこと。とてもとても有り難いし、それはきっと安井くんがいい交友関係を築いているからこそなんだろう。会話をし、自分の話もし、そこでLove-tuneの話もして相手に興味を持ってもらえる。それは大女優相手だって変わらない、そんな安井くんが好きだ。

 

その安井くんの会話の姿勢というのは、このトークショーの中でもたっぷりと感じられた。切り返しがうまいのも勿論だけれど、聞く姿勢が素晴らしい。

ここにも書いたように、ナチュラルに相手を褒められる。少し茶化せる。嫌味はなくって、穏やかな優しい話し方をする。背筋がしっかり伸びた綺麗な姿勢でまっすぐ見つめながら、頷いたり相槌もしっかり打つから、聞いてくれているのだな、というのが伝わる。

また、舞台についての感想を求められた時も、具体的なシーンやセリフも指示して自分の意見を伝えるから、きちんと観て感じてくれているのがわかる。その感想にはえりさんも、『ちゃんと観てくれてるのね』と喜んでくれるくらい。

引用している「わあ乙女なえりさんが出てる♡」という発言も、「セリフが歌みたいですよね」『詩的でしょ?』「えりさんってロマンチストなんだなって思いました(笑)」『詩とか結構読んでるからそういうところからね、意外とロマンチストなのよ』の発言を受けての「わあ乙女なえりさんが出てる♡」発言だ。また、「ジャニーさんと気が合うと思う」と説明したりもしていて、『ちょっと今度ジャニーさんと話したいわ』「すっごい話合うと思いますよ!電話します?(舞台袖指さしながら)」と笑いに変えるところもさすがだった。

 

 舞台についての話は、こう続いていく。

「(えりさんの舞台は)学がないと見れないですよね!僕なんて全然〜」

『学なんていいのよ。学なんて大学出てるとかそういうものでしょ?そうじゃなくて、本を読むかだから』

「あ~、でも僕、時計草(劇中に出てくる)知らなかったですよ!皆さん知ってましたよね?!」

(安井くんが客席の方を見て問いかけると、会場の年配の方々も結構手を挙げてくれる)

「ほら~!」

『……15人くらいね』

「あはは!いやけど、本当に知らないことは多くて。終わってすぐ調べましたもんケータイで!」

きちんと観て、感じられているからこその発言だと思った。そうじゃないと、知らなくても過ぎ去ってしまうようなワードだと思うから。「ああ、そういう植物があるんだな」で終わりにできる情報を、調べられる安井くんは自頭が良いと思う。そして何よりも、そのトークの進め方だ。

ジャニーズの現場ではよく見る言動だと思う。特にEXシアターでは、こうやってファンの人たちに話しかける、レスポンスを求める姿をよく見た。けれどそれを、まったくいつもの雰囲気とは違うこの場所でさらりと出来るのは、実はかなり難しいことだと思う。お客さんの層も違えば、自分のことを知っているわけじゃない人が殆どのそんな場で、ゲストという立場でその舞台に立っていたとしても、みんなを巻き込んだトークができる。自分の話をただ受け身でするのではなく、えりさんにもお客さんにも問いかけて明るく反応を求められる。もちろん安井くんのコミュ力もあるだろうけれど、今まで積み重ねてきたMCなどでの話の進め方が身についているからだろう。ホーンテッド・キャンパスの試写会でも思ったけれど、まさかここまでのアウェーでも普段と変わらない自然さで発揮できるなんて。その頭の良さと話しの上手さに感服した。

 

共演するきっかけとなった舞台「三婆」についての話も出る。

こんな和やかな雰囲気だったトークだけれど、意外とやはり、三婆は厳しい現場だったのかなということも伝わってきた。

『最初はやっぱりね、台本持って全然ね、こう棒立ちで』

「そうですね」

『でもどんどんよくなっていった』

「ありがとうございます」

『「朗読劇じゃないんだから!』って言ったわよね私』

「ああ~、はい言われましたね(笑)」

『そういうつもりで言ったんじゃないのよ?でも後でそれで彩乃ちゃん泣いちゃったって聞いて』

「そうですよ、福田さん泣いちゃって……俺がどうしようって困りましたから!」

『そんな厳しくしてないわよね?私」

「いやぁ~……まぁ、そのね、厳しくも優しく……」

やはりきっと、ベテラン陣の中にぽんと入れられることは相当大変だったんだろう。安井くんはそういうことは語らないけれど。彩乃ちゃんが泣いちゃって、狼狽える安井くんがいたということは、なかなかに萌える。トークはまだ続いた。

「だってほら、僕はずっと『現代の喋り方よあなた!』(ものまね)って言われてましたもん(笑)」

『ああそうね、だってほら、どうしても語尾が伸びちゃったりとかそういう今どきの喋り方になっちゃうから。だから石原裕次郎とか小林旭とかのDVD観なさいとか言ったりしてね』

「そうそう、だから俺すぐ借りて観ましたもん。そしたら次には『良くなったじゃない!』って褒めてもらえて(笑)」

『ほんとによくなってたのよ。最後の方にはほんとにおじさんみたいだったものねぇ。三幕とか特に』

「ありがとうございます(笑)」

あ、安井くんのいいとこがまた見えた。と思った。

安井くんはすごく素直だ。言われたことが正しいと思えばそれを正面から受け取って、試すことができる人。だからこそ可愛がられて愛されるし、それをモノにして成長できるんだと思う。あと、わからないことはわからないと言える人。わからなくたって、強がりとかプライドとかで「わからない」と言えない人ってたくさんいる。会話をしていてわからないことが出てきても、なんとなく話を合わせてしまうことって、わたしにも覚えがある。でも安井くんは、「わからない。知らない」をきちんと言える人なんだなと感じた。それは幕開け前に段田安則さんと載った雑誌、STAGE SQUAREでも感じたことなんだけれど。わからない、を聞いて甘えられるということは、成長をする上で大切な部分だし、結構長くなってきた芸能界人生においての謙虚さにも繋がると思う。

えりさんにもよく、「『あなた知らないでしょ!』(ものまね)って言われる(笑)」って言っていたし、トークの中でも「わからないです」「素人質問なんですけど~」と言っている場面がよくあり、それは下手に知ったかぶるよりも等身大の若者代表のような言葉で好感が持てた。あと、時折するえりさんのものまねが、仲の良さを表しているようでとても微笑ましい。可愛がられてる。

 

微笑ましさでひとつどうしても書いておきたいのが、ストローがうまく咥えられなかった安井くんなので、ここにも共有しておきますね(笑)

空間把握能力ない*2ところがこんなところにも出るなんて、そんなヌけてるところが可愛すぎやしませんか……。癒された……。

 

トークを続けていると、えりさんが突然思い出したようにまた褒めてくださった。

『でも本当に踊りうまいよね!独学なんでしょ?バレエとかやってたみたいに姿勢もいい。YouTubeで観てすごいなと思っちゃった』

「いやいやそんな……ジャニーズはみんな独学なんです。レッスンとかないんですよね。リハーサルがあってそこで教わって、次はもう本番。本番までに出来なかったらもう呼ばれなくなる」

『厳しい世界ねぇ……』

「いやでもだから、えりさんに『現代っぽくなってる!』って言われたときに、「よっしゃ!やってやろう!」って思ったんですよね。次までに絶対そうは言わせないようにするぞって」

 安井くんのプライドは、見せないことだ。

見せないというのは何もかもを見せないというわけではなく、「楽しそうで、チャラチャラしててラクそうで、それでいい」というのが安井くんなりのポリシー。それは、こういうところなんだろうなと思った。

努力をしないでここまで来れるわけがない。元々推されているわけでもなければ、事務所に入ったのだって遅い。そんな中で後ろから努力して、実力を身に着けてお仕事を大切にこなしてきたからこそ、今がある。何かやれることはないか、から始めたMCが、今ではラジオのレギュラーにまで繋がった。Love-tuneが出来たことだって、その中心に安井くんがいることだって、安井くんが努力して歌やダンス、見せ方を磨いてきたからだ。そんなことは考えなくたってわかることだけれど、改めて感じさせられた。だって安井くんがどんなコンサートでも舞台でもこなしてくるから、安心してしまっていたよ。そこには努力がある。担当のわたしですら感じきれないそれの片鱗を垣間見た気がした。

話は少し逸れるけれどそれはLove-tuneにも感じていたことで、「頑張っている。苦労している」ということをあまり表に出さないところが好きだ。元々一緒にやっていなかったメンバーも多い中で、大変だった面はたくさんあっただろう。忙しいメンバーも多くて、なかなか揃わなかったりもしただろう。7人になってすぐクリエ、サマステ、えびバック、ドリボ……と続いていく中で困難もたくさんあっただろう。こんなところを頑張ったんだよ、と褒めて欲しい部分もきっとある中で、雑誌ではそんな話は一切しないLove-tuneのプロ意識が好きで、そこには安井くんのプライドも流れていてみんなそれに共感してくれているからなのかなとも思っている。そんなところがまさにアイドルで、すごく好きな部分だ。

遊んでそうとか思われたとしたって、私たちに見せるパフォーマンスの部分で手を抜いていなければ、そこには確実な努力がある。そしてそれこそがアイドルという偶像そのもので、見せないプライドなんだなと思えた。

この話をするときも、苦労話をするのではなく事実を話しているだけで、大変ねと眉を顰めるえりさんにもいつもの様子で笑っていた。安井くんにとってはそれがきっと普通のことで、出来るようになることが当たり前のこと。誇らしいと感じた。心から。

 

『次はいつあるの?』

「次はー……舞台じゃないんですけど、3月にコンサートがあります」

『あらそうなの。どこでやるの?』

横浜アリーナで……」

『行こうかしら。どこにあるのそれは?』

「えっ(笑)いやいやえりさん、横浜アリーナだから横浜です!」

(この後行き方についての件が少し続く)

『いやでもね、感動しちゃうと思う。(三婆を)演っていた時は知らなかったから、歌って踊るの生で見たことないから。かっこいい!ってファンみたいになっちゃったらどうしよう』

「いやいや、それは。俺もかっこいい!ってなってもらわないと困りますんで」

そうやって言い切る安井くんが本当にかっこよくて、どうしようかと思った。

 

「『いつか死ぬんだから、死ぬまで頑張れ』っていう(劇中の)言葉が胸に刺さりました。20代の今聞けてよかったなって」

『どんな人だってどんな生き方してたって、必ずいつかは死ぬんだから。やりたいことを頑張っていた方がいいでしょ?』

真剣な面持ちでそれを聞いている安井くんだから、ついていけると思えたよ。

 

20分余りのトークショーだったけれど、普段は聞けない話が生で聞けた、非常に貴重な時間でした。何より安井くんをもっと好きになれた。こんなに好きなのに、もっと好きになる?!って驚くくらいに。

いつもとは違う環境でも、人当たり良く話せるあたたかさ。

頭の回転の速いトーク力。

色んなことを素直に学べるところ。

交友関係をしっかり繋げているところ。

なかなかジャニーズにはできない体験をしている部分。

愛される力。

見せない努力。

そんな安井くんのいいところを、たくさん感じられた時間だったなと思っています。

 

最後にえりさんが、

『ここに来ている人たちは安井くんのこと知らない人も多いと思うからね』

「そうですね」

『みなさん、安井謙太郎くんを覚えてあげてくださいね』

(うんうん、と頷く会場を見て笑う安井くん)

「ありがとうございます。またどこかで、お会いできたらいいなと思います(ぺこ)」

この会場にいる人たちが、安井くんを覚えたからって何かが変わるわけではないと思う。でも、そうじゃなくて。安井くんがまたひとつ、こうして大きくなれたことを感じられたことが嬉しかった。「またどこかでお会いできたら」そんな返答にもそれが表れている気がして、どうしても涙が滲んだよ。こんな場面に、連れてきてくれてありがとう。まだ先に進もうとしてくれていてありがとう。

捌けるときにこちらにもう一度お辞儀をしてから笑顔でえりさんを振り返ってエスコートする姿が、いつもの安井くんらしくてどこでも変わらないそんな姿が好きだなと思った。

 

本当に、このアフタートークにお声をかけてくれたえりさん、スタッフの皆さまありがとうございました。ちょうど舞台も本日で千秋楽を迎えたということで、おめでとうございます。またきっと、お邪魔させてもらいたいなと思います。

そしてフットワーク軽めにガッツで行った舞台でしたが、本当に聞けてよかったお話しばかりでした。安井くんが好きな方のほとんどが聞けていないことはもったいないと思い書きましたが、主観が長くなってしまって申し訳ありません。少しでも伝わっていましたら幸いです。そして安井くんのことを、もっと好きになってもらえますように。また、メモを取って聞いていたものの、当然ですがレポはニュアンスです。ご承知ください。

*1:大竹しのぶさんのトークショーがあった日らしいので、おそらく1/30。らじらーより

*2:自分発信。よくコケるしぶつかる